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誕生日

去る6月6日。
本人もすっかり忘れていたのだが……
俺、サイス・エグザトースの誕生日だった。

素敵な贈り物で思い出したのだけれどね。
思い出させてくれた彼には感謝している。

誕生日。生まれたことを祝う日。
誰かには語った気もするが。



俺の場合、誕生日と言っても実は……


「なんだ、お前。誕生日知らないのか」
「うむ、なんだそれは? 誕生、の日?」
「そう、生まれた日だよ。年に一度、それを家族や友人と祝うんだ」
「祝う、ということは……」
「まあ、とーぜんご馳走は出るわな」
「ッ!!」
「ええい、目を輝かせるな。涎を拭け」
「あ、主の誕生日はッ?」
「ふ、残念でした。俺の誕生日は4月だからな。もう過ぎちまったよ」
「えー、主何も言わなかったではないか、ずるい」
「ずるくはないし、そういうの気にしない奴も居るんだよ。俺みたいに」
「むー」
「自分の主人を仇を見るような目で見るな。
 でも、そうだな。お前の誕生日は何時なんだ? 祝ってやるよ」
「ふむ、俺の誕生日か? えーと」
「知らんのか」
「うむ。何時だったかな。今度メンテナンスの時にでもヨグトに聞いてみよう」
「あのじーさんか……いや」
「?」
「俺が決めてやるよ。お前の誕生日」
「おお、良いね。了解した。なるべく近い日で頼む」
「言うよと思ったよ。そうだな、お前Ⅵ型だろう? だから――」


――遠い、遠い記憶。
by exathoth | 2007-06-24 22:56 | Diary
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